2015年4月14日火曜日

ポーランドのビーガン


ビーガンと言う言葉をご存知でしょうか。

ベジタリアンと混同されることが多いですが、ビーガンとは「絶対菜食主義者」や「純水菜食主義者」と呼ばれる人たちのことです。卵や乳製品などの動物由来の食品を一切口にせず、人によっては毛皮やウールなども身につけないそうです。

日本でも時々、耳にするビーガンですが、ポーランドでは411日から17日まで、首都ワルシャワをはじめとする全23都市でビーガンウィークが開催されます。Empatia Association主催のこのイベントは今回7回目です。料理大会やトークショー、ワークショップ、市場などが開催予定です。同協会によると、ポーランドの7%がビーガンと言われています。

精進料理



さて、ビーガンと聞いて、最初に思い起こすのは日本の精進料理です。精進料理の基本は調味料を余り用いず食材の味を生かし、食材を使い切り無駄を出さないことにあります。食物繊維やビタミン、ミネラルなどが多く、栄養バランスに長けた食事と言えます。

道元禅師の著した『典座教訓』によれば、料理において「喜心、老心、大心」の三つの心が大事と記されています。喜心とは喜んで料理をすること。老心とは細やかな心配りで料理をすること。大心とは冷静にバランスを考えて料理をすることです。

五味、五色、五法という言葉もよく耳にするところです。
五味とは「甘い、辛い、酸っぱい、苦い、塩辛い味」のこと。
五色とは「赤、白、緑、黄、黒」のこと。
五法とは「生、煮る、焼く、揚げる、蒸す」ことです。

これらを均等に織り交ぜながら、精進料理では献立を決め調理していく分けですが、筆者にとっての精進料理とは「偏らず宇宙空間のバランスを取り込んだ壮大な料理」というイメージです。

現在、お寺の宿坊などで体験できる精進料理は見栄えの良さと美味しさに驚いてしまいます。質素な一汁一菜の料理では決してないわけです。お寺の中の庭園を眺めながら、静かにいただく精進料理、是非、ポーランドの人たちにも味わっていただきたいです。

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